2006年04月21日

フランス語で多読
「Pierrot Ou Les Secrets De La Nuit」



 きょう、「Pierrot Ou Les Secrets De La Nuit」を、読み終えました。


(1) パリで購入した児童書


  Pierrot Ou Les Secrets De La Nuit


 この本は、2年前、わたしがフランスに初めて旅行した際に、現地で、購入した児童書です。

   日本に帰ってからでは、なかなか手に入らないだろうと、パリ滞在中に、ここぞとばかり大量に買い込んでおいた、やさしい児童書の中から、久しぶりに、この1冊を、取り出してみたというわけです。

 ちなみに、これまでに当ブログで登場した「Le Petit Prince」や「Le Robert Junior」、「Petites chansons de tous les jours」なども、すべてこの旅行中に、手に入れたものです。


(2) 放置されたダンボール箱


 旅行から帰って、「新リュミエール」で文法を学んでいる最中から、この本に限らず、パリで買ってきた児童書は、ことあるごとに、本棚から取り出して、少しは読めるようになったかな、と本を開いて数行だけ試してみては、まだだめか、をくり返す日々でした。

 仏検3級に合格したあとも、状況はあまり変わりませんでした。

 そうこうするうち、いつのまにか、フランスで購入した児童書の山は、本棚からダンボール箱へと、収納先が変わり、置き場も、机の下のすみへと追いやられていきました。

 ところが、きのうは、明け方だったのでしょうか、まだまだ空が暗いころ、いつになく騒ぎ立てるカラスの声に起こされてしまい、眠れなくなってしまったので、何か読むものはないだろうか、ということで、長いこと放置したままのダンボール箱に、数ヶ月ぶりに、手を伸ばしたのでした。

 すぐに、また眠りに引き戻されることを、期待して。


(3) 数度目の挑戦


  Pierrot Ou Les Secrets De La Nuit


 そのとき、ダンボール箱の中で最初に手に触れたのが、この「Pierrot Ou Les Secrets De La Nuit」でした。

 偶然にも、ミッドナイトブルーを基調とした表紙には、開け放たれた窓の外からお月さまが覗いている、真夜中の小さな部屋のようすが描かれていました。

 CDがついているはずのパッケージはすでに破られており、以前にも読もうとして、挫折したあとが見てとれます。

 1ページ目を開くと、見覚えのある白い街の美しい挿絵が登場しました。

 たしか、この本は、挑戦するごとに、1ページ目で挫折する、買ってきた本の中でも、わりと難しい部類に属する本でした。

 わたしは、ふとんにくるまったまま、うつぶせになって、枕もとの明かりの中で、ゆっくりと読み始めました。


(4) 静かな充実感


  Pierrot Ou Les Secrets De La Nuit


 すると、おかしなことに、いつも挫折する最初の数行が、難なくクリアできました。

 おお、読めた、読めた、と心の中で小さな拍手をして、さて、どこまで続くかな、とおっかなびっくり、先に進みました。

 しばらく没頭したあと、ふと我にかえると、すでに自分が10ページ近くも読んでしまっていることに、気がつきました。

 もちろん、途中、知らない単語も出てくるし、文の構造がとれないところもあり、決して、スラスラ読めているわけでは、ありません。

 しかし、ストーリーはちゃんと追えているのです。

 ためしに、ひっくり返して、裏表紙についている簡単なストーリー紹介を読んでみると、たしかに、内容もちゃんと取れていることが確認できました。

 そもそも、その紹介文がすんなり読めたことじたいが、うれしくてなりません。


  Lectures Cle En Francais Facile - Level 1: Cinq Semaines En Ballon


 仏検2級を受験したあとに、それまで歯が立たなかった「Cinq Semaines En Ballon」が、いつのまにか読めるようになっていたときと、まったく同じパターンです。

 さすがに、あのときのような、飛び上りたいほどの大感激はありませんでしたが、静かな充実感が、じわりじわりと、心を満たしてゆきました。

 勉強を続けてきて、よかったな、と思いました。

 結局、ぜんぶで45ページほどのA6版の小さな本なのですが、きのうの夜中と、それから、今朝、起き抜けに残りを読んだだけで、最後まで読みきってしまいました。

 その間、手元になかったこともあり、辞書は1度も引きませんでした。

 時計も見なかったので、正確な時間は、分かりませんが、あわせても30分か、せいぜい45分くらいだと思います。1時間はかかっていません。

 ただ、ぜんぶ読み終わって、ささやかな満足感に浸っているとき、またひょいとひっくり返して、裏表紙をしげしげと眺めていると、先ほどは気がつかなかった「à lire dès 8 ans」という表示が目に入りました。

 36歳になったばかりのわたしとしては、少々複雑な気持ちでした…。


(5) 成長の実感


  金色の眼の猫


 8歳向けの児童書とはいえ、自分がフランス語の本を読めるようになっているなんて、なんだか夢のようです。

 なにせ、日本人学習者向けに作られた「金色の眼の猫」とはちがって、1ページ目から容赦なく、複合過去はもちろん、半過去だって、単純未来だって、条件法だって、それに、ときには単純過去だって出てくるのです。

 まだ avoir の活用も知らなかった2年前のわたしは、パリのギャルリー・ラファイエットの地下にある児童書コーナーで、この本を手にしたとき、「これが読めるようになる日は、本当に来るのかなあ」と、一瞬、買うのをためらったことを、今でもはっきりと覚えています。

 それから2年、ずっと独学で、計画どおりに学習を進められない自分のふがいなさに、何度も挫折しそうになりながらも、あのとき買った本が、こうして読めるようになっている。

 このような成長の実感が、時おり、こうして味わえる瞬間があるから、フランス語の勉強もやめられないのだろうな、と思います。


(6) ダンボール箱から宝箱へ


  金色の眼の猫


 さて、「Pierrot Ou Les Secrets De La Nuit」は、CDブックです。

 もう一回、今度は辞書を引きながら読んで、それが終わったら、CDも聴いてみるつもりです。

 「金色の眼の猫」もそうなのですが、物語の朗読CDは、参考書に付いている例文を読み上げるものと違って、くり返し、くり返し聴いても、不思議と飽きがこないので、聞き取りに問題を抱えるわたしの格好の音声教材になるのです。

 幸いなことに、机の下の、小さなダンボール箱の中には、現地で購入した児童書たちが、まだたくさん眠っています。

 しかも、そのほとんどは、CDブックです。

 今まで埃をかぶったままの小さなダンボール箱が、いつのまにか、宝石がぎっしりとつまった宝箱に変わっていたようです。


  Pierrot Ou Les Secrets De La Nuit


■ 「Pierrot Ou Les Secrets De La Nuit」のレビュー
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