2006年06月04日

フランスの写真家アンリ・カルティエ=ブレッソン



 わたしは、きょう、久しぶりに、いいものを見ました。


 テレビ東京の「美の巨人たち」が、フランスの写真家、アンリ・カルティエ=ブレッソンの特集をしていたのです。

 わたしは、それまで、寡聞にして、彼の名前すら知りませんでした。

 しかし、テレビ画面に映った、1枚の写真に、わたしの目は、すっかり釘づけになってしまったのです。

 水たまりを、ピョンと飛び越そうとした男のかかとが、まさに水面に着水するか、しないか、すれすれの瞬間。

 その奇跡的な一瞬をとらえた、「サン=ラザール駅裏」という名の写真でした。

 なんて美しい写真なのでしょう。

 しかも、驚くことに、奇跡の瞬間は、それだけにとどまらなかったのです。

 わたしは、解説を聞きながら、思わず、うなり声を上げてしまいました。


アンリ・カルティエ=ブレッソンHenri Cartier Bresson: City and Landscapes
アンリ・カルティエ=ブレッソン
Bulfinch Pr 2001-10-19




 わたしは、絵を見てなら、今回のように、胸にづんと響くような感覚に襲われたことは、これまでにも、何度か経験したことがありました。

 しかし、たった1枚の写真に、これほどまでに、心を奪われたことは、あまりなかったように思います。

 せいぜい、大学生のころ、雑誌でたまたま見かけたエリオット・アーウィットの写真に、やはり同じような経験があったことが、思い出されるくらいです。

 ブーツの足もとで、こちらを向いて、首をかしげている、帽子をかぶったチワワの写真。

 犬好きだったこともあり、この写真にも、一撃でやられてしまいました。

 おもしろいのは、いま調べたら、エリオット・アーウィットもパリ生まれなんですね。


エリオット・アーウィットElliott Erwitt(Photofile)
エリオット・アーウィット
Thames & Hudson 2006-09-30




 ところで、このチワワの写真にせよ、いつか横浜美術館で目を奪われたポール・セザンヌの「首吊りの家」にせよ、そして、きょうのカルティエ=ブレッソンの写真にせよ、わたしが感動するものには、何か共通点があるような気がしてなりません。

 もしかして、わたしは、構図の美しさ、というものに、強く惹かれる傾向にあるのではないだろうか、と思うのです。

 散策をしていても、石づくりの階段に、手すりの影が何本も平行に走っている光景を目にしたりすると、思わず、立ち止まって、見とれてしまうのも、そのせいなのかも知れません。


アンリ・カルティエ=ブレッソンHenri Cartier-Bresson (Masters of Photography Series)
アンリ・カルティエ=ブレッソン
Aperture 1997-09

 


 アンリ・カルティエ=ブレッソンの、たった1枚の写真。

 わたしは、その1枚の写真から、世の中は、よく見れば、美しい瞬間に満ちあふれているんだよ、というメッセージをもらったように思います。

 そう考えると、なんだか、元気もわいてきます。

 それにしても、もし、きょう、テレビからフランス語が流れてくることがなかったら、わたしは、「美の巨人たち」という番組にチャンネルを合わせることはなかったでしょうし、アンリ・カルティエ=ブレッソンという写真家を知ることもなかったでしょう。

 フランス語が、わたしを導いてくれました。

 感謝です。

 でも、こうやって、自分のせまい世界が、フランス語つながりで、どんどん広がっていくのだとしたら、週末をつぶしてフランス語の学習をするのも、そんなに悪いことではありませんね。


アンリ・カルティエ=ブレッソンA Propos De Paris
アンリ・カルティエ=ブレッソン
Bulfinch Pr 1998-04






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