2006年07月07日

 仏検準1級体験記(2)



 試験開始の合図があると、すぐに、問題冊子を裏返して、先ほどシュミレーションした通り、8番のフランス語作文から、取り掛かりました。


(1) フランス語作文


 和文仏訳の対象となる文章は、次の通りです。

 私は、喫茶店に出かけて、若い女の子たちの話をぼんやりと聞くことがある。

 そうしたおしゃべりのなかに、ときに、自分では思いもつかないような物語が潜んでいるからだ。

 このような機会がなければ、私の歌の多くは生まれなかっただろう。

 受験する前から、きっと手も足も出ないにちがいないと、覚悟していたせいか、パッと見た瞬間、不遜にも、そんなに難しくはないな、というのが、第一印象でした。

 もちろん、細部にまでこだわれば、話は別ですが、こと点数を取るという観点からすれば、今の私でも、少しくらいなら点数が取れるかもしれない、とがぜんやる気がわいてきたのでした。 

 さっそく、第1文目から、分析を始めました。


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山田 博志 フランク ヴィラン
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(2) フランス語作文(第1文)
 
私は、喫茶店に出かけて、若い女の子たちの話をぼんやりと聞くことがある。

 まず、1文目は、「〜することがある」という構文に頭を悩ませました。

 「〜したものだ」という過去の習慣なら半過去の利用が思い浮かびます。しかし、これは、現在の習慣です。

 しばらく頭をひねりましたが、やはりいい構文は思いつかなったので、souvent を使って「しばしば〜する」と逃げることにしました。

 また、「ぼんやりと」という単語が、いくら考えても、出てきませんでしたので、副詞なら影響は少ないだろうと、無視することにしました。

 そして、全体の構文も、自分の知っている簡単なものに置き換えることにしました。

 「私は、喫茶店に出かけると、しばしば若い女の子たちが話しているのを聞く」

 これなら、出来そうです。

 前半は、Quand を使い、後半は écouter+人+不定詞(人が〜するのを聞く)という知覚動詞の構文を使うのです。

 結局、私の作った文は、次のようになりました。

 以下は、問題冊子に残っているメモを、少しも手を加えることなく、そのまま書き写しているため、スペルミスなどは、そのままになっています。

 Quand je vais à la café, je souvent écoute jeune filles parler.

 今から振り返ると、名詞の性のミスは、いたしかないとしても、せめて形容詞に s を付けるくらいのことには、気がついてほしかったです。

 でも、当時のわたしは、これなら、話の大筋は外していないから、0点はないだろう、と快調な出足に、満足げな笑みを浮かべていたのです。


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(3) フランス語作文(第2文)
 
そうしたおしゃべりのなかに、ときに、自分では思いもつかないような物語が潜んでいるからだ。

 第2文目は、「〜からだ」というのを見て、すぐに「parce que」に飛びつきました。

 また、「物語が潜んでいる」は、「物語を発見する」と主語を「物語」から「私」に読みかえることにしました。

 それなら、trouver が使えると思ったからです。

 あとは、「おしゃべり」と「思いもつかないような」という単語が問題でした。

 「思いもつかいような」という単語は、どうしても適当な形容詞が思いつかなかったので、que を使って、que je ne peut pas ・・・ のように逃げようかと思いましたが、肝心の・・・の部分が思いつきません。

 そこで、もういいや、とあきらめて、unpredictable という英単語をフランス語風に impredictable とアレンジするという、私の得意技(?)を使うことにしました。 

 他方の、「おしゃべり」という名詞は、実は、すぐにある言葉がひらめきました。

 というのも、試験前に愛読していた「リーダー」の中で、何度か見かけた記憶があったからです。

 ただ、見ればすぐにそれと分かる単語でも、いざ書くとなると、これがなかなか出てきません。

 たしか、bar だとか、bra だとか、そんなような語感だったよなあ、としばらくうなって、たどり着いたのが、barbe という単語でした。

 きっと parole で逃げた方が得策なんだろう、とは思いつつ、まあ、どうせ下見受験だし、と開き直り、冒険することにしたのです。

 結局、私が作った文は、次のようになりました。

 Parce que je peut trouver des histoires impredictable dans ses barbes.

 おお、いい感じ、いい感じ。悪くないじゃん。わたしは、すっかり得意げです。

 しかし、事件は、家に帰ってから起こりました。

 さっそく電子辞書で、impredictable という単語を引いてみると、案の定、そんな単語は存在しませんでした。

 残念、外したか。

 ま、いっか、と気を取り直して、今度は、barbe はどうだろうと調べてみました。

 すると、こんどはちゃんと barbe という単語があるではないですか。

 しかし、意味はなんと、あごひげ!

 わたしは、がくぜんとしました。

 いくらなんでも、「若い女の子たちのあごひげのなかに、予測できない物語を発見する」なんて、採点官の、いい笑いものです。

 冒険失敗。それにしても、恥ずかしすぎます。

 どうせなら、barbe なんて単語、存在しないでほしかった・・・。

 ちなみに、「おしゃべり」は、正しくは、bavardage だそうです。わたしは、一生、忘れません。


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(4) フランス語作文(第3文)
 
このような機会がなければ、私の歌の多くは生まれなかっただろう。

 さて、当時のわたしは、自分がこのような恥ずかしいヘマをしでかしているなどとは、夢にも思っていませんでしたから、意気揚々と、第3文目に向かっていました。

 実は、3文目がいちばんの自信作でした。

 というのも、3文目を読んだ瞬間に、わたしの頭のなかには、「構文集」で覚えた例文243番がよみがえったのです。

 「あなたの助けがなかったら、彼らはけっして成功できなかったろう」という、sans と条件法を使う構文です。

 もらった!と思いました。文章もすぐに書けました。

 Plusparts des mes chants n'auraient pas née sans cettes occassions.

 今から考えると、plupart や occasions のつづりが違っているのですが、当時のわたしは、大興奮です。

 なにせ、いまわたしが解いているのは、他ならぬ準1級の問題です。

 もうそこには、試験前に、教室の隅で、小さくなりながら、椅子にちょこんと座っていたわたしの姿はありません。

 これは、もしかして・・・と胸をドキドキさせながら、ページをめくり、次の要約問題に向かったのでした。

 Quand je vais à la café, je souvent écoute jeune filles parler.

 Parce que je peut trouver des histoires impredictable dans ses barbes.

 Plusparts des mes chants n'auraient pas née sans cettes occassions. 

 それにしても、このような出来そこないの作文で、14点中、いったい何点もらえるのでしょう? 興味津々です。


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■ フランス語作文の模範解答




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