ピーター・フランクルは、「ピーター流外国語習得術」の中で、語学習得のコツを10ほど挙げています。
ピーター・フランクルは、大学で数学の講義ができる程度に習熟している言語だけでも、11ヶ国語あるという、典型的な多言語習得者(polyglot)です。
その彼が、数々の「外国語遍歴」を通してつかんだ外国語習得のコツを紹介してくれているのが、「ピーター流外国語習得術」です。
以下に挙げた10のコツは、その52ページ「語学習得のコツをまとめると」から引用したものです。
(読みやすいように、ナンバリングをしています)
「語学習得のコツをまとめると」
(1)短期間いま勉強している言語に集中するということ。
(2)すべてのチャンスを用いてその国の人と話をすること。
(3)その言語で独りごとを言うこと。
(4)その言語で書かれている本、とりわけ最初のうちは戯曲や探偵小説など、やさしく書かれている文章を読むこと。
(5)そのさい、わらない単語は必ず辞書を引いて、自分の単語帳に書くことを通して単語を覚えること。
(6)単語を丸暗記するのではなく、諺や詩などを覚えること。
(7)教科書は複数使うこと。
(8)なるべく早いうちから、英英辞典などその国の言語で書かれている辞書を使うこと。
(9)語学教室はいいクラスを積極的に選ぶこと。
(10)達成しやすい目標を立てること。
「ピーター流外国語習得術」では、これらの10のコツについて、筆者の体験談やエピソードを交えて、詳しく解説がなされています。
どれも、奇をてらった扇動的なものではなく、しごく常識的な方法論ばかりです。
しかし、11ヶ国語以上の外国語をマスターしている実際の経験者が述べる言葉には、ひとつひとつ、真実の重みがあります。
もちろん、なかには、自分とはまるで考え方が違うためどうしても受け入れられないものや、物理的に実行できないものなどもありました。
しかし、そのほとんどは、まったくその通りだ、と心から納得し、日々のフランス語学習にも取り入れてきました。
いずれ、ピーター流「語学習得10のコツ」のうち、実行できているもの、実行できていないものについても、書いてみたいと思っています。
【関連記事】
■「ピーター流外国語習得術」のレビュー
■フランス語の学習法「同時に複数の参考書を利用する」
■ シュリーマンの多言語取得法
彼女はときどきフランス語と遊ぶ new