フランス語の勉強をしていて、目からうろこの発見がありました。
先日、湯船の中で、半身浴をしながら解いた「傾向と対策準1級」のフランス語の中に、次のような文章がありました。
話の大筋は、フランス人の80%がカトリックではあるが、教えを文字通りに受け取らない者も増加するなど、信仰の質が大きな変化を遂げている、という内容です。
注目していただきたいのは、2文目冒頭の Ceux-ci が何を指しているかです。
Ces 80% de catholiques sont,en effet beaucoup plus des catholiques culturels que des pratiquantes réguliers.
Ceux-ci ne sont plus qu'environ 12% et leur foi ou leur respect du dogme sont souvent très différents de ce qu'ils étaient chez les générations précédentes.

わたしは、この文章を読んでいて、この Ceux-ci という指示代名詞にぶつかったとき、それが何を指すかが、すぐには分かりませんでした。
もちろん、1文目の que を挟んで比較されている des catholiques culturels か des pratiquantes réguliers のどちらかを指していることは、分かります。
しかし、どちらを指しているのかが、分からなかったのです。
なぜわたしが迷ったかというと、次のような考え方をしたからです。

わたしは、Ceux-ci の -ci に注目して、-ci が「こちら」で、-là が「あちら」なのだから、最初に出てきた方が、-ci が指すものだろう、と考えたのです。
ですから、この場合、Ceux-ci は、最初に出てきた des catholiques culturels を指すことになります。
しかし、そうやって読んでみると、これまでの文の流れと、どうも話がうまくつながらないのです。
わたしは、明晰さが売りのフランス語なのに、どうして指示語が何を指すかが、すぐに分かるようになっていないだろう、おかしいじゃないか、と不満にさえ思ったのです。
とはいえ、そのとき、わたしは、お風呂の中にいたので、手元に辞書も参考書もありませんでしたし、そもそも力試しとして解いていたので、その場はいったん保留にして、先に進んだのでした。

さて、おそらく、ご存知の方は、なぜそんなことに迷っているんだ、一目瞭然じゃないか、とお思いのことでしょう。
そうなのです。
わたしは、それまでまったく知らなかったのですが、もしや、と思って、お風呂を出てから、ケータイを取り出して調べてみたところ、ちゃんと233ページに説明があったのです。
わたしは、そっか、そういうことだったんだ、とすっかり感動してしまいました。
以下は、ケータイからの抜粋です。

celui-là が前者、celui-ci が後者となるのは何故?
「この、あの、その」の意味を持つ指示代名詞で遠近をはっきりあらわすためには -ci/-là の形を使いました。
ce livre-ci この本(近い)
ce livre-là あの本(遠い)
この理屈を前者・後者に用いるわけです。
Voilà A et B. Celui-ci(= B) est plus petit que celui-là(= A).
なぜなら、前の文章に対して「近い位置にある方」= B = Celui-ci となり、「遠い位置にある方」= A = celui-là となります。
Bが後者、Aが前者と訳される理屈です。

以上が、ケータイの233頁の説明です。
つまり、わたしが考えたように、最初に出てきたか、後に出てきたかで判断するのは、間違いだったわけです。
そうではなく、指示代名詞を基準に、そこから近いか遠いかで判断するというのが、正しい考え方だったのです。
これには、目からうろこでした。
やはり、Ce qui n'est pas clair n'est pas français. は、本当でした。
それにしても、わたしは、一体いつになったら、ケータイに載っているフランス語の文法事項が、ちゃんと身につくのでしょう?
こんなに小さな本なのに・・・。
アトゥ(Atout)―仏検3級・2級レベル中級文法の決め手

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