2005年10月01日

「星の王子さま」を英語とフランス語で読む@



 先日、英語版の「星の王子さま」を手に入れました。

 以前パリを旅行したときにも、いつかはフランス語のまま読んでみたいと、現地で「Le Petit Prince」を購入しましたが、とても当時のわたしのフランス語力では読むことができず、帰ってからもほとんど本棚に飾られたままでいました。

 ところが、今年に入って日本での著作権が切れた関係で、次々と新訳本が本屋に並ぶのを目にし、「星の王子さま」への興味が、またむくむくとよみがえってきました。

 そんなおり、短期間のうちに次々と外国語を習得していく、シュリーマンの学習法をヒントに、あることを思いついたのです。


   Le Petit Prince   The Little Prince


 それは、シュリーマンが用いた、同じ物語を素材にして各国語を横断的に理解するという、あの方法を、「星の王子さま」で実践してみよう、というものです。

 つまり、英語版の「The Little Prince」を読んでから、フランス語版の「Le Petit Prince」を読んでみよう、というわけです。

 わたしは、「星の王子さま」は日本語訳でも読んだことがありません。そのため、いきなりフランス語で読むのは、いまの力ではかなり厳しいものがあります。

 たしかに、旅行から帰って仏検3級を受けるための勉強に燃えていたころ、ときおり本棚から「Le Petit Prince」を引っ張り出して、物欲しげに中をのぞいては、まだ無理だなあ、とため息をついていた、あのころから比べれば、あれから1年以上たったいま、こうしてパラパラと拾い読みをしてみても、かなり読めるようになっている自分の成長ぶりに驚きもします。

 しかし、そうはいっても、「読める」というレベルからは、残念ながら、まだほど遠い状態にあります。

 そこで、原書を読む一歩手前の段階として、英語で読んでみようと思ったというわけなのです。


      語学学習にも利用できるツール語学学習にも利用できるツール


 全体像を把握するだけなら日本語訳でもかまわないのですが、文章の構造レベルまでの類似性を考慮すると、やはり英語版の方が効果的です。

 どれだけ似ているかを、実際に、同じ場面の文章を、それぞれ引用して比べてみましょう。

 なお、文字化け防止のため、アクサンは落としています。

So I lived my life alone, without anyone that I could really talk to, until I had an accident with my plane in the Desert of Sahara, six years ago. Something was broken in my engine.

J'ai ainsi vecu seul, sans personne avec qui parler veritablement, jusqu'a une panne dans le desert du Sahara, il y a six ans.Quelque chose s'etait casse dans mon moteur.

 わたしも、両者を見比べながら数行を読んでみましたが、単語の意味だけでなく、構文上の類似性も高いので、いちいち辞書をひく必要がないくらい、類推がきき、これなら何とか読めそうだ、という気になりました。

 これで、日本語訳も合わせて使えば、さらに読みやすくなるのでしょうが、たしかシュリーマンは、翻訳をしないことも、語学習得のコツのひとつに挙げていましたっけ。

 まだ英語版は手にしたばかりで、さらっとしか見ていませんが、語彙レベルは決して高くなく、ロアルド・ダールの「Charlie and the Chocolate Factory」やルイス・キャロルの「Alice's Adventures in Wonderland」などの児童書と同じくらいのレベルだと思います。


   Charlie and the Chocolate Factory (Puffin Novels)    Alice's Adventures in Wonderland: A Pop-Up Adaptation of Lewis Carroll's Original Tale (New York Times Best Illustrated Books (Awards))    Matilda (Puffin Novels)


 シュリーマンに影響された、この、やや強引なデュアル・ブック方式の「星の王子さま」攻略法、なかなかの名案だと、ひとり悦に入っています。

 アルベール・カミュの「L'Etranger」はまだ当分のあいだ読めないけれど、「Le Petit Prince」だって世界的に知られたサン=テグジュペリの名著です。それが原書のままで読めるとしたら。

 想像しただけでも、わくわくしてきます。

(参考)

 日本語版「星の王子さま」の定番は、いままでずっと内藤濯(あろう)さんによる翻訳でした。

 しかし、いま、本屋でもっとも目にするのは、池澤夏樹さんの翻訳ですかね。

 他にも、パルタイの倉橋由美子さんや、新リュミエールの著者でもある三野博司さん、サン=テグジュペリの翻訳を数多く手がけている山崎庸一郎さんなど、数多くの新訳本が刊行されていて、まさに百花繚乱といったところです。


 内藤濯訳   池澤夏樹訳   倉橋由美子訳


 山崎庸一郎訳   小島俊明訳   三野博司訳


 また、ちくま学芸文庫の「『星の王子さま』をフランス語で読む」(加藤恭子著)は、発音や動詞活用などの基本的な文法を解説しながら、鍵となる単語のニュアンスや、解釈上のポイントを、分かりやすく説明してくれます。
1 今、なぜ「星の王子さま」か
2 読解力をつける秘訣
3 動詞をマスターする
4 キイワード”s'erieux”
5 星をめぐる放浪の旅
6 蛇と出会う
7 キツネとの会話
8 別れの場面を理解する
9 王子さまに託したメッセージ

星の王子さまをフランス語で読む


  なお、わたしがパリで購入したのは、CDもついた FOLIO JUNIOR 出版の「Le Petit Prince」ですが、残念ながら、日本のアマゾンでは扱われていないようです。

(参考)

 「星の王子さまファンクラブ
 「星の王子さま公式ホームページ
 「星の王子さま」を英語とフランス語で読むA




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