フランス語の動詞活用を学習する上で、私がこれまでにしてきた工夫や、数々の失敗を通じて会得した自分なりのコツを、毎回1つずつ紹介いていくシリーズの第2弾です。
【 フランス語の動詞活用を覚えるこつ 】
その2 活用と用法を区別する
2番目に紹介する工夫は、フランス語の動詞活用を学ぶ際には、活用と用法を区別する、というものです。
これは、以前に紹介した「動詞活用だけに集中する」という1つめの工夫の補足にもなります。
というのは、動詞活用だけを他の文法事項から切り離し、一括して集中的に学習するというのは、具体的にはどういうことなのか、これだけでは、誤解を招く恐れがあるからです。

フランス単語カード(1,000語)
ところで、その補足説明に入る前に、まず前提として、フランス語の動詞活用には、活用と用法の2つがあるというところから確認したいと思います。
活用とは、たとえば、j'ai, tu as, il a といった、活用表に載っている、まさに動詞の活用そのものを意味します。
それに対して、用法とは、たとえば、半過去は過去の継続的な行為に用いる、といったように、その法と時制がどのような場面で用いられるのか、を意味します。
つまり、ひとくちに、フランス語の動詞活用を学ぶ、といっても、そこには、活用を学ぶという側面と、用法を学ぶという側面の2つがあるのです。

6,000 Verbs to Add Savoir-flair to Your French
わたしが、1つめの工夫として、「動詞活用だけに集中する」といった場合の動詞活用とは、まさに、用法を含まない狭義の動詞活用、すなわち、活用そのものを指しています。
つまり、動詞活用だけを他の文法事項から切り離して、一括して集中的に学習するというのは、それは、あくまで活用だけを分離して学習することを指しているのであり、用法の理解までを含めた、動詞活用全般を分離しようという意味ではないのです。
平たく言えば、活用は、活用だけで後でまとめて覚えよう、ということです。
ですから、動詞活用を切り離すといっても、決して、参考書の動詞活用の章だけを拾い読みしていく、という意味ではないのです。
そうではなく、フランス語学習の初期段階において、これから参考書を使って動詞活用を学んでいこうという際には、活用そのものは後でまとめて覚えるものと割り切り、むしろ用法の理解を中心に学習を進め、とにかく、動詞活用も含めた文法全体をなるべく早く見通そう、ということなのです。
その上で、活用は、後でまとめて暗記すればよい、ということです。
これが、「活用と用法を区別する」という2つめの工夫の意味であり、「動詞活用だけに集中する」という1つめの工夫の補足であります。

フランス語動詞活用ドリル
別の観点からいうと、「活用と用法の区別」は、「暗記と理解の区別」と言い換えることもできるでしょう。
フランス語の入門書は、ほとんどの場合、動詞活用と、それ以外のさまざまな文法事項が混在しています。
そのため、わたしは、「新リュミエール」で文法をひとつひとつ学んでいる際に、どうしても、飛び飛びに扱われている半過去、単純未来、条件法、接続法といったそれぞれの動詞活用を、体系的に把握することが出来ませんでした。
そこで、わたしは、途中から、動詞活用については、用法の理解だけに絞って、個々の活用については、こうやって活用するんだな、と軽く確認する程度にとどめ、とにかく、なるべく早く「新リュミエール」を最後まで読み切ることにしようと、戦略を切り替えたのでした。
活用は、活用だけで、あとで一括して覚えよう、と決めたのです。
その結果、どうなったかというと、活用の暗記から解放されたおかげで、「新リュミエール」を先に読み進めるのが、心理的に非常に楽になりました。
なにせ、理解するだけで、覚える必要がないのですから、それは、それは、楽に進みます。
これが、「活用と用法を区別する」、「動詞活用だけに集中する」という工夫の意図するところです。
どちらも、文法全体を素早く概観する上での障害となっていた動詞活用を、できるだけスムーズに乗り越えるための、わたしなりの処方箋だったのです。